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再三言っているように、
社労士試験は合格率の非常に低い国家試験です。

しかし、ある程度勉強した人は気づきます。

「あれ?もしかして自分は受かるかもしれない?」

通学でどこの塾に通おうと、
独学でどのテキストを使おうと、
誰でも例外なく合格に達するほどの実力は
身に付きます。

それなのに、落ちるのです。

毎年受験者の95%前後の人が。
そこには、学習とは別の要素が大きく関係します。








1:トイレの準備不足



ほとんどの受験生がこれの前に
泣きを見ていることでしょう。

説明を含め、午前の選択式は1時間50分、
午後の択一式は4時間もの長時間拘束されます。

これを頭でわかっていても
体でわかっていなければ
不合格決定です。

意外と体では理解できません。

本当に苦しまない限り。

私自身、完全に理解したのは、
初回の本試験で撃沈し
その後に半年ほどの試行錯誤を経たうえでの話です。

最終的に至った結論は、

1 試験前日の夕食以降は間食禁止。

2 試験当日の朝食は普段の出勤の日と
同じ時間、同じ内容で。

3 最寄駅コンビニで購入した
レッドブルシュガーフリーを飲んで以降は絶飲。

4 会場到着時の給水はうがいまで。

5 昼食はカロリーメイトメイプルのみ。
飲み物は無し。うがい、口濯ぎも禁止。
一滴たりとも水分を摂らない。

この結論に至るまでは、妥協と消去法の連続です。
結局、実際に試さないとダメなのです。

少しくらいは飲まないと脱水症状になる。
昼食はせめておにぎりくらいは食べないと
体力が持たない。
合わせて野菜ジュースくらい飲まないと
栄養が偏る。
昼食後、せめて口ぐらいは濯いでもよいだろう。
最悪、試験中でも手を挙げて
トイレに行っていもいいし。

このような判断は、全て甘えでした。

飲みたい、食べたいという欲望を
単純に正当化するだけの後付け理論です。
やはり本試験という非情な環境に置かれていないと
どうしても自分に甘くなるのは人間の本能です。

僅かな水分でも4時間もの間では
必ずトイレに行きたくなること、
おにぎりを初め、食べ物にはかなりの水分が
含まれていること、
試験中に手を挙げてトイレに行くことは
相当な迷いと勇気がいること、
そうまでしてトイレに行った後は、
緊張の糸が途切れてしまうこと、
本試験は必ず試験時間をフルに使うので、
このような時間ロスは致命的なこと、

全て、実際に試してみて得た知識です。
ググったって正解など出てきません。
水分感覚や体調など、人それぞれ違います。
自分だけの正解を学び取らなければ、
確実に不合格です。

下手に試験勉強に自信があると、
こういったことを軽んじがち
です。

いや、必ず軽んじます。

そして、泣きを見て初めて思い知ります。
人間とはこういう生き物なのです。





2:服装の準備不足



私の試験会場は大学ですが、
入り口の門から試験会場の建物まで、
広い構内で最も距離が離れていました。

おまけにずっと急な上り坂。

本試験日は真夏です。

無対策だと、おそらく試験会場に到着するまで、
熱中症で倒れかねません。

冷凍した保冷材、

うちわ、

帽子、

日光を遮るタオルや上着、

その必要性は実際に試験時間と同じ時間に
実際にその会場に足を運んで
気づきました。

特に上着は、会場の冷房があまりにも強すぎるとき
に重宝します。

いや本当にまさかあんなに寒いとは
思わなかった。

あまりに寒いと気が散って集中力が落ちることは
もちろん、腹が冷えることで、これまたトイレの
悩みの種となります。

暑さ対策、日光対策、薄着対策、
自分にとって、それを叶える服装が何かを
事前に調べておかねばなりません。





3:本試験問題の準備不足



本試験問題は個性派俳優です(?)

そういう意味で、
テキスト、問題集、模試などよりも、
本試験数日前の超直前期は
必ず過去問をやるべき
です。

やはり、本試験には独特の個性があります。

試験問題を作る人も人間なので、
当然ながらその人物の個性が反映されるわけですが
毎年変わるとはいえやはりこの手の人間たちが
考えるであろう感性
というものが
確実に存在します。

それは、塾の講師や教材作成者とは
全く異なるもの
です。

過去問をやりこむと、それが見えてきます。

どのような問題がどのように文章にされているか、
どこをどういうふうに引っ掛けてくるか、
どういう選択肢をどこの設問に配置するか、
超基本、超難問、超長文を
どのように織り交ぜるか、

相当に練り込まれて作られているので、
毎度ながらその完成度に舌を巻くわけですが、
これを見定める勘は、
しばらく触れていないとすぐに失ってしまいます。


実際の本試験では、択一式なら4時間もの間、
散々勉強してきたことがまるで出題されない、
散々勉強してきたのにまるで正解がわからない、
という問題が
次から次へといつまでも続き、
長い選択肢文の読解で時間が削られている焦りと
相まって、そのストレスで
1時間経過あたりから頭がワーッと(?)
なってきます。

どれだけ勉強しても、必ずこうなります。

一年以上もの努力が、
あっさりパーになってしまうかもしれない恐怖は
殺されたほうがまだマシとすら思えるほどです。

そんなとき、個性が読み取れれば、
意外と道しるべが見えてきたりするものなのです。

知識自体は頭に入っているはずなので、
あとは設置された落とし穴に嵌らないよう、
慎重に進むだけです。

最近の傾向は、一見すると超基本事項に見える細かい例外規定や、
事例問題で微妙な日付の境目を突いてくる問題
実に多いです。
笑えるほどに。





4:運



これがないと合格はあり得ません。

こればかりは、どうしようもありません。

試験直前に避けられない急な仕事が舞い込んだり、
自分自身が車に跳ね飛ばされたり、
誰かにケンカを売られたり、
身内が急病、急死したりと、
どれだけ気を付けていても、
こういうことは、突然にやってきます。

運よく無事に本試験受験まで漕ぎ着けても、
その年の受験生が極端に多かったり少なかったり、
受験生のレベルが高かったり低かったり、
試験難易度が高かったり低かったり、
労一、社一の選択式で、たまたまドンピシャで
知っている問題が出たり、
あるいは全問全く知らない問題だったり、
というのは、全くの運です。

例えば、令和2年度の試験では、
新型コロナの対策として、
会場の窓は開けられているため、
過度な冷房で冷えることもなく、
ソーシャルディスタンスで座席配置が離されていて
ノビノビでき、
試験会場も分散されてトイレが空いている等、
「運よく」いいことずくめでした。

このような如何ともし難い運に対してできることは
最後の最後、止めの合図の1秒「後」まで、
ギリギリまで頭を限界まで働かせて、
目を皿のようにして問題を読み続ける、
つまり、絶対に諦めない粘り強さ
保ち続けることだけ
です。

それ以外の、例えば
「もしこれが落ちたら自殺しかない」
といった個人的な意気込みや、
「大きな由緒ある神社で、効果があると話題のお守りを買う」
といった願掛けなどは、
全くの無意味です。

勉強時間を無駄に浪費する分
マイナスしかありません。

そんなこととは一切関係なく、
ただただあっさりと無慈悲に合否は決定されます。





5:まとめ



勉強だけで受かるなら、
社労士試験はもっと合格率は高いはずです。

六法で厄介な民法もありません。
論述や記述もありません。
面接もありません。

それなのに大多数の人が落ちる
というのは、
そこまで高くない表面上の勉強の難度に目を奪われてしまうことが
原因でしょう。

そういう意味では、社労士試験は、
8士業の中で最も残酷な試験かもしれません。
試験で問われている内容が、
実はその人の人間性にまで及んでいることに、
どれだけの人が気づいていることか。





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