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今回は社会保険労務士になるまでの
流れについてです。
いきなり試験に臨んでも、その先にあるものが
分からなければやる気も上がりません。
さて、これを読んで、それでも試験に臨む気に
なるのかどうか、楽しみです。








1:社会保険労務士になるには?


社会保険労務士になるためには、
基本的に以下のステップを踏まねばなりません。

  1. 社会保険労務士試験に合格すること
  2. 2年以上の実務経験を積むこと
  3. 全国社会保険労務士会連合会に登録すること

つまり、
社会保険労務士試験に合格しただけでは
社会保険労務士ではありませんし、
社会保険労務士になることもできません!!



試験合格に加えて、実務経験と登録が必要です。

えーそんなん無理じゃん!と思った人。

じゃあ試験だけ受けても無駄じゃん!と思った人。

この時点で、諦めてしまいます?

でも、逆に言えば、少なくとも
社会保険労務士試験に合格しなければ、
まず社会保険労務士にはなれません。


試験合格以外の例外があるにはありますが、
それは例えば「弁護士となる資格を有する者」とか
「社会保険労務士試験の免除科目が試験科目の全部
に及ぶ者」とか、まず当てはまらない人ばかり
なので、その可能性を考慮するだけ
時間の無駄です。

また、実務経験といっても、既に会社の労務部門等
で2年以上働いている人、働いたことのある人は
条件をクリアしていますし、実務経験に代わる
「事務指定講習」
を全国社労士会連合会が
実施しているので、それを修了することでも
条件はクリアできます。

なにより、社労士試験に合格すれば箔がつきます。

難易度や実用性も含めて認知度の高い資格なので、
「社労士試験に合格」というステータスが
あるのとないのとでは価値が大きく異なります。

仮に実務に直結しなくとも、
「あの社労士試験に合格したんだ!」
という視線で見られることは、その事実自体で証明できる
能力(忍耐力、集中力、記憶力、分析力等々)も
多いので、得することこそあれ、損することは
一切ありません。

社会保険労務士になる第一歩として、

そして、履歴書などに「社会保険労務士試験合格」
と書くことができるようになるためにも、

まずは是非とも試験に合格しましょう!


※注意
社会保険労務士試験に合格しただけでは
社会保険労務士ではないので、
間違っても履歴書等の資格欄に「社会保険労務士」
と書いてはいけません。
書けるのは試験に合格した事実だけです。
違反すると社会保険労務士法26条、33条に
より、百万円以下の罰金です。





2:合格できるの?



できません!

ここは、断言します。

合格できません!!

社会保険労務士試験は、
ここからスタートしなければなりません。

試験勉強すること自体が目的になって初めて
スタートなのです。

自分はもしかしたら合格できるかもしれない。

そう思わせる幻想がネット、学校、書店、電車広告
等々、いろいろなところにひしめいています。

商売だから当然です。

それに惑わされて、変に期待することは誤りです。

はっきり言います。

お前ごときが、合格できるわけがない!





3:合格できない理由その1



いやだって、この数値見りゃわかるでしょ。


   申込者数 受験者数 合格者 合格率
平成21年 67745  52983  4019  7.58
平成22年 70648  55445  4790  8.63
平成23年 67662  53392  3855  7.22
平成24年 66782  51960  3650  7.02
平成25年 63640  49292  2666  5.40
平成26年 57199  44546  4156  9.32
平成27年 52612  40712  1051  2.58
平成28年 51953  39972  1770  4.42
平成29年 49902  38685  2613  6.75
平成30年 49582  38427  2413  6.27


受験した93%以上の人が不合格。
受験した95%以上の人が不合格。
受験した97%以上の人が不合格。

こんなもの、合格できるわけがない!

だって落ちた9割以上の人だって、
全員が何もしなかったわけではないでしょう。

ネット情報の影響でテキストも買ったでしょう。

合格者は通学者ばかりと言われ、高い学費を払って
どこかの学校に通ったことでしょう。

途中で何らかの理由で諦めてしまったのだとしても
それが9割以上全員というとはおかしい。

受験率はそんなに低くないのだから、諦めた人は
申し込みの前に、受験の前に、
既に振り落とされているはずです。





4:合格できない理由その2



もっと言うと、合格率は、社労士が増えすぎない
ようにという名目上、10%以下にうまく調整
しているようです。

そして、受験者数は平成22年以降、
どんどん減ってきている。

ましてや、平成22年と平成30年では
2万人以上も減っている。

つまり、どんどん減っていく受験者数を
計算のうえで10%以下に調整するというのは、
要するに試験がどんどん難化するということです。

その調整は当然難しいわけで、増えすぎるよりは
少なすぎるほうに調整したほうがよいだろうと
運営側が考えているのは間違いなく、
その結果が平成27年の合格率2.58%、
平成28年の合格率4.42%というわけです。

そう、合格するわけがない。

それを認識したうえで、
社会保険労務士試験に臨まなければ
ならないのです。





5:まとめ



今回の記事そのものが、
一つの試金石になるでしょう。

そのうえで、試験勉強を始めるのか、

それとも社労士という資格のことは忘れて
別のことに人生を費やすか、

一つだけ言えることは、

一度始めてしまったら、

もう降りることはできません。





>>次回【社会保険労務士試験の概要について

>>前回【社会保険労務士とは?についての超簡単解説


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